腫瘍マーカー
毎月腫瘍マーカー検査を受けているのまネコです。今回は、マーカー検査の仕組み、種類、主な腫瘍マーカー検査の基準値について書きたいと思います。(この記事は、2分で読めます。)
腫瘍マーカー検査の仕組み
がんが進行すると、血液中に蛋白、ホルモン、酵素などが異常に増えます。
この異常に増えた物質の組み合わせを腫瘍マーカー(以下、「マーカー」とします。)と言って、血液を採取して、抗体を使って検査することを腫瘍マーカー検査と言います。
腫瘍マーカー検査には、基準値があって、数値が高いほど、がんが進行している若しくは薬の効き目がなくなったなどの判断材料として使われます。
マーカー検査は正確か?
検査はあくまでも目安とされるもので、数値が高くてもがんではない場合もあって、逆にがんであっても数値が低い事があります。
通常は進行したがんの動態を把握するのに使われるもので、早期診断に使える検査法ではありません。
がんの早期発見に有用とされているのは、PSA(前立腺がん)とCA125(卵巣がん)の2つです。
マーカーの種類
腫瘍マーカー(以下「マーカー」とします。)は、これまで約50種類が発見されています。
どのマーカーを検査するかは、これまで医学会が蓄積したデータを基に医者が選択して検査します。
マーカー検査結果は、不確実なので通常は2種類の検査をかけ合わせます。
また、病院の規定で、診察科目別に月1回、検査種目は2つまでとしているところが多いと思います。
主なマーカー
2018年の統計で、がん発症率が高い部位の順位は
男性 前立腺 胃 大腸
女性 乳房 大腸 肺
です。
これらの部位別がんの検査に使われる主なマーカー検査(基準値)は
前立腺がん
PSA(4.0ng/mL未満)、γ-Sm(4.0ng/mL以下)、PAP(4.0ng/mL未満)
胃がん
CEA(5.0ng/mL以下)、CA19-9(37.0ng/mL以下)、CA50(40ug/mL以下)ほか5種類
大腸がん
CEA、CA19-9、CA50ほか7種
乳がん
CEA、乳汁中CEA(乳頭分泌液3uLを3mLに換算し、400mg未満)、NCC-ST-439(50歳以上4.5ug/mL、49歳以下7.0ug/mL)
肺がん
CEA、CA19-9、CA50ほか7種
です。
※ 基準値の単位
1ng=10億分の1g
1ug=100万分の1g
1uL=1,000分の1mL
主要なマーカーと使い分け
古くからあるCEAは、8つの部位別がんに使われており、健康診断や人間ドックでは、主要なマーカーとしても使われています。
また、マーカー検査は、がんの組織型(肺部の偏平上皮がん、肺腺がんなど)によっても使い分けられています。
がん患者としてのマーカー検査
マーカー検査は、当てにならないとされていますが、8年以上マーカー検査を受けてきた僕としては、目安としては使える検査だと思います。
ほかに、がんの進行状況を把握できる検査は、MRIやCT以外にないので、信用するしかないのが実状です。
ですから、数値が下がったり上がったりすることで一喜一憂しがちで、毎回、試験の合否を聞く気持ちになるんです。
心臓に悪いですよね(-。-)y