肺腺がん9年目の闘病記

PET-CT検査

 2022年3月にがんの状態を確認するために、PET-CT検査を受けたのまネコです。今回は、PET検査の仕組み、有用性と弱点、検査の流れ、検査結果などについて書きたいと思います。(この記事は、2分で読めます。)
PET検査とは
 PET検査は、日本で1994年に導入された陽電子放出断層撮影(Positron Emission Tomography)の略称で主にがんの早期発見に使われます。

 がん細胞が、通常の細胞の3~8倍の糖分を取り込む性質を利用した検査です。

 検査では、血糖値が低い状態の体に、18F-FDG(フルオロデオキシグルコース)と言う、ブドウ糖に微弱な放射線を出す成分を組み込んだ薬剤を注入します。

 ある程度の時間が経つと、がん細胞が糖分を取り込むので、陽電子を使ってスキャンする事で、どこにどれ位の大きさのがん細胞がだけあるかが分かるといった仕組みです。

 現在は、PETとCTを組み合わせた、より精密なPET-CT検査が主流のようです。
 僕の検査で使われたのは、「Biograph mCT Flow」という装置です。

有用性と弱点
 PET検査の有用性は、全身の状態を撮影できるので、1回の撮影でがんの有無を検査できるので患者の負担が少ない点です。
 弱点は、1㎝未満のがん細胞は感知でない事、常に糖分を蓄えている脳は、診断できない事です。

 撮影できる一番小さな値を分解計測値と言いますが、CT検査は0.5mm、MRIは0.8mmです。

保険適用と検査を受けた理由
 僕がこの検査を知ったのは1999年で、知り合いの医療事務担当者から「受けてみない?」言われた事なんですが、自由診療で料金が20万円と聞いて(現在は約10万円)ビックリしました。

 その2年後に条件付きで健康保険が適応されるようになりました。

 僕は、保険適用でPET検査を受ましたが、肺にある原発が8年振りに再発した事、腫瘍マーカー(CEA)が上昇した事、肺以外でどこにがんがあるか分からない事からです。
(保険適用条件)
悪性腫瘍で、ほかの検査や画像診断では、病期診断、転移・再発の診断が確定できない場合

PET-CT検査の流れ
 検査を待つ場所は仕切られていて、椅子はオットマン付き、廊下の椅子に座って検査を待つのとは大違いです。

 以下、検査の流れを書きます。
 前日の夕食後から絶食になりますが、水はOKです。
 受付で問診表を書いて、検査着に着替えます。
 血糖値を測るために採血します(血糖値は、10秒位で判明)。
 針は刺したままで、血糖値が正常であれば、薬剤を注入します。
 薬剤が全身に行き届くまで1時間ほど安静にします。
 水を渡されますが、薬剤を尿と一緒に早く出すためなので、無理して飲まなくても大丈夫です。
 検査は、15分程度で終わります。

検査結果
 検査結果の画像では、再発した原発が真っ赤に表示され、一目でがんの場所が解りました。

 しかし、その後のCT検査で見つかった小さなリンパ節転移腫瘍部分の色は青色(正常)でした。

 やはり、小さな腫瘍は撮影できないんですね。