肺腺がん9年目の闘病記

定位放射線治療について

定位放射線治療 患者

 定位放射線治療を3回受けたのまネコです。今回は、定位放射線治療、手続き、負担額や副作用について詳しく書きたいと思います。(この記事は、2分で読めます。)

定位放射線治療とは

 定位放射線治療(SRT Stereotactic Radio Therapy)は、主にリニアックという装置を使い、がん腫瘍にX線を数十回照射する事で腫瘍を破壊する治療法です。

放射線 がん細胞

 治療では、放射線が周囲の臓器へにもあたりますので、影響を最小限に抑えるために、1回1Gy~2.5Gyを分割して照射します。

 また、毎回同じ部位に照射出来るように固定具(型、フレーム)を作製して目印を付けます。          

治療の手続き

 リニアックを保有する病院は、主に中核病院なので大体の患者は、院外での治療となります。

 どの病気でも同じですが、院外で治療を受けるには、主治医の紹介書とデータ(CDなど)が必要で、病院の地域医療連携センターなどを通じて診察の予約を入れてもらいます。

看護師 病院受付

 紹介書と必要なデータは、病院が送付するか、患者が持参します。

診察から治療開始まで

 紹介書などを患者が持参する場合は、窓口に提出します。
 病院によって画像システムが違うので、データーを変換する必要があります。
 CDが5枚なら変換に1時間かかると思ってください。

 初診では、医者がデータを見ながら、治療方針(1回に照射するGy数、治療日数)と同意書の内容を説明して、医者と患者が同意書にサインします。

 医者は、治療に立会しませんし、数日に1回しか診察がありませんので、不安に思う事があれば、この時点で聞いておいた方が良いと思います。

病院

 

治療計画と型取り

 診察後に医者が、腫瘍の大きさ、位置、個数、どういった角度で照射するかについて治療計画を立てます。

 数日後、型(フレーム)の作製と詳細な写真を撮ります。
 さらに数日後、治療が始まります。

 型の作製は、患者が上向きになった状態で、ジェル状のシートを65°に温めて、少し冷ましてから顔や体などにあて、両側から下に引っ張って隙間を微調整します。

定位放射線治療 固定具 ジェル

   背中側の型も作製しますが、特別な事は必要なく、寝るだけで固まるようになっています。
 3、4分すると完全に固まります。

定位放射線治療 固定具 完成図

 両側にはピンを止める穴とマジックテープがあり、治療する時に治療台に固定する構造になっています。

 頭に使う型は、網目状になっているので、治療が終わると網で焼いた肉の様にしっかりと網目の跡が残ります。

 右上の画像は、頭部と頸部用のジェルシート、その下の画像は、完成した型です。

治療費について

 治療費は病院によって、まちまちですが、費用の内訳は、照射費、治療前の診察費、診察費、検査費で、ひっくるめると計算方法は、照射数×16,000円が妥当な線だと思います体位放射線治療 治療費     

 3割負担の場合は、
 50Gr×16,000×0.3=約240,000円
となります。                                            

副作用

 がんだけを狙って、X線を照射する治療ですが、X線は透過するので、ほかの部位にもあたります。

 僕の場合、食道や肺にあたる場所だったのでと放射線性食道炎(火傷)やひどく咳き込む症状が出ました。

 水でも食事でも飲み込むたびに痛く、強い胸焼け状態になりますので、結構キツイ症状でした。

薬 アルロイド

 治療開始:11/19 治療終了:12/17
 食道完治:  1/  7 喉の完治:  1/13

 こうした場合、食道に張り付いて粘膜を保護するアルロイドという薬が処方されますがほとんど効果はありません。

まとめ

 過去には、腫瘍を手術で切除するのが主流でしたが、今後は、放射線治療が主流になると思います。